東アジアの風見鶏

政治と外交と軍事についてです。

日本の法律を破ることを推奨する朝鮮日報

お疲れ様です。日本語版の朝鮮日報にて、日本ではあり得ないような記事が掲載されておりましたので紹介します。

www.chosunonline.com
引用します。

イ・ジェガプ氏は「2008年に初めて軍艦島に入った時は、明け方に釣り人を装って行った。部外者の立ち入りを監視する日本の行政船が現れる前にこっそり写真を撮らなければならなかった。危険だったが、本当に価値のあることだと思った。朝鮮人の宿泊場所には波が来るたびに海水が入ってきた。衛生状態もひどく見えた。その姿はあまりにもひどくて全身に鳥肌が立った」と言った。

軍艦島は2008年に長崎市で「長崎市端島見学施設条例」が制定されるまで基本的には立ち入り禁止で、2009年4月22日から軍艦島の一部が観光客が上陸・見学できるようになりました。

つまりイ・ジェガプ氏は長崎市の条例を破り、不法侵入によって撮影した写真を、展示しているというかたちになります。

この問題の根深いところはそれを無批判に掲載している朝鮮日報です。他国の法律を破っているこの人物を、無批判で紹介しつつ、英雄のような扱いで紙面に掲載しています。他国の法律を破っているのにもかかわらずです。

これは難しい問題ですが、韓国という国自体が法よりも情を優先してしまう傾向がある国だからだと思います。国民情緒法とも揶揄されるそれは、あまりに根深い問題です。

いまは陰謀論者が東大教授になる時代。

お疲れ様です。まずは以下のリンクを見てください。

www.blossoms-japan.com

引用です。

安倍政権の支持率が下降すると、必ず絶妙のタイミングで、北朝鮮からミサイルが寸止めの形で発射されてきます。敵対関係というよりはむしろ、お互いがお互いを必要とする、隠れた相互依存関係の存在すら感じられます。

つまり日本の安倍首相と北朝鮮金正恩氏が裏でつながっており、安倍政権の支持率が低下したら、北朝鮮金正恩氏が忖度してミサイルを発射しているという主張です。
いままで、田中龍作氏をはじめとした一部のジャーナリストがこのような主張を展開していましたが、大学教授、特に東大の憲法学者がこのような陰謀論を述べたことにネット上で驚きの声が上がっております。

仮に安倍首相が北朝鮮のミサイルをコントロール下に置いていたとしたら、そもそも北朝鮮と米国の対立なんて存在しないだろうし、現在のような東アジア情勢に陥ってないでしょう。

憲法の内容についても、自衛隊違憲状態でありながらも大多数の国民から必要とされ、憲法と現実で齟齬が起きているという状態をどうするべきか、という問いには明確には答えていなかったように感じます。

 

約束を守らない文大統領、今度は徴用工問題にも火をつける。

お疲れ様です。昨日もムン大統領の演説について取り上げましたが、さらに突っ込んだ内容を言っていたので解説したいと思います。

前回は慰安婦について取り上げましたが、今回は徴用工について取り上げたいと思います。

ムン大統領は慰安婦だけでなく、徴用工についても日本政府に対して取り組みを要求しました。

headlines.yahoo.co.jp

韓国の文在寅大統領は15日、日本の植民地からの解放記念日である「光復節」の演説で、慰安婦や徴用工をめぐる問題について「日本の指導者の勇気ある姿勢が必要だ」と述べた。具体的措置には触れなかったが、両問題での日本側の対応に事実上、不満を表明した発言だ。日本政府は慰安婦問題に関し「最終的かつ不可逆的な解決」をうたった政府間合意の履行を求め、徴用工問題についても「1965年の日韓請求権・経済協力協定で解決済み」という立場。文大統領が今後、要求をエスカレートさせることも考えられ、「未来志向の関係発展どころか、関係悪化は避けられない」(日韓関係専門家)と懸念する声もある。

 韓国にとって慰安婦問題は、日韓請求権協定の時に議題に上がってないから日本には賠償する責任があると言うスタンスでした。しかし、徴用工は韓国政府は日韓請求権協定のときに議題に上がっているため、韓国政府は徴用工に請求権は無いとみなしていました。

しかし2012年に韓国の裁判所で日本企業が元徴用工に敗訴することが起きてしまい、事態は一変します。

japanese.joins.com

その後、徴用工問題が再燃し、韓国でムン大統領が就任してから徴用工問題が取り上げられる結果となったわけです。ですが、韓国にとって徴用工問題を取り扱うことは自分の首を締めることだと理解していないようです。

 要するに日韓請求権協定が不安定なものになった場合、貿易立国としての韓国の信頼性が著しく低下することです。国家間の約束や協定を国内事情によって変更し、現地の海外企業を次々と告訴すると、日本だけでなく海外からも、韓国は投資リスクが大きい国と認識されるでしょう。

そのような想像力をムン大統領が持っているかは知らないですが、韓国大統領には法に則った処置を行って欲しいと思います。

 

以下は韓国が専門の政治学者さんのツイート。

 

 

外交センスが皆無の文大統領は韓国を窮地に追い込む。

お疲れ様です。最近、ブログを更新しておりませんでしたが、韓国に大きな動きが出てきたため、更新したいと思います。

先日の8月15日は、日本は終戦記念日です。韓国では独立を回復した日として光復節といわれ、独立記念日として扱われています。

その日の演説の中で、文大統領の外交センスが垣間見える発言がありましたのでご紹介したいと思います。

www3.nhk.or.jp

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は、朝鮮半島が日本の植民地支配から解放された記念日の15日に行った演説で、日本とは未来志向的な関係を目指す一方、慰安婦と徴用工をめぐる問題について、「国民的な合意に基づく被害者の名誉回復や補償など、国際社会の原則がある」として、今後、日本政府に何らかの取り組みを求める考えを示唆しました。

 要するに、日韓慰安婦合意を締結したが、韓国の国民の間で不評であるため、合意を履行することができないので、日本はそれを考慮して何か取り組んでほしい、と言うことをです。

日本政府としては慰安婦問題は1965年の日韓請求権協定で既に解決しており、2015年の日韓慰安婦合意でそれを再確認したと言う姿勢です。

そのため、日本では既に解決されている問題をさらに蒸し返すことのメリットが無く、日本が何かアクションをするインセンティブは皆無に等しいでしょう。

そのため安倍首相はきっちりと合意の再交渉の可能性を否定しました。

headlines.yahoo.co.jp

安倍首相としても右派的な支持者がいる中で、支持率が下がるリスクを負ってまで譲歩をして、日韓合意にこぎつけたわけですから、上から目線の発言だけで日本政府が動くと考えているムン大統領の外交センスは皆無に等しいわけです。

そもそも朝鮮半島情勢が大変緊迫している中で、日米を挑発するような姿勢をとること自体が正気とは思えません。ムン大統領は自国のナショナリズムを煽ることなどせず、現実路線で日米韓の連携を深めて欲しいと思います。

オウンゴールを決める文在寅大統領

少し前になりますが、文在寅大統領がアメリカ訪問中に日韓合意を破棄し、日本に法的賠償を求める発言を行いました。

www.sankei.com

「しかし文氏は最近、「問題解決の核心は、日本が法的責任を取り公式に謝罪することだ」と米紙ワシントン・ポストとのインタビューで語ったのに続き、ロイター通信には「慰安婦問題を含め、韓国との過去の歴史問題を解決するために(日本は)最善の努力をしていない」と批判した。」

大統領のブレーンや韓国与党の代表が日韓合意の破棄について発言するのはともかく、大統領自身が公式に日韓合意を台無しにするような発言をする影響力は大きいでしょう。
すくなくとも、文在寅大統領の周辺には外交実務に関してしっかりしたブレーンがいない可能性があります。
そうなると、北朝鮮瀬戸際外交に対応できないか、もしくは北朝鮮核兵器を開発し続けていても、北朝鮮に融和的な姿勢を堅持する可能性すらあります。

上記の発言から見えるのは、そのような文在寅大統領の外交方針の危うさです。国際社会が北朝鮮の挑発に対して制裁をかけることで一致している中で、韓国だけ北朝鮮と対話をすることは、国際社会からの制裁を台無しにしてしまう恐れがあります。

日本の外務大臣に相当する韓国の外交部長官がこのような発言をしております。

headlines.yahoo.co.jp

--駐韓日本大使館の前に設置された少女像に対する立場は。

「公館を保護しなければならない外交部の国際的義務があるが、少女像に対する市民社会の熱望に共感して尊重しなければならない。日本が移転を要求すればするほど少女像はさらに作られる」

 韓国が合意を履行するのは遠いでしょう。

文在寅大統領によって日韓慰安婦合意は破棄されてしまうのか。

韓国で大統領選挙が行われ、左派で親北朝鮮の文在寅氏が当選しました。
日本としては保守系の大統領から革新派の大統領に変わるわけですから、最も気になるのは外交関係、特に2年前に合意された「日韓慰安婦合意」だと思います。

 

そもそもこの慰安婦合意について書いた前回のエントリで、反論を述べたブコメがあったので、それを引用しながら慰安婦合意の展望について書きたいと思います。

 

慰安婦合意とは

慰安婦合意とは、日韓の間で慰安婦問題が何度も蒸し返され、その慰安婦問題について「最終的」に「不可逆的」に解決したと日韓両政府がみなした合意です。
そのなかで日本政府は韓国の政府が立ち上げる和解・癒やし財団に10億円拠出する義務があり、韓国政府はその財団の運営、そして大使館前の慰安婦像の撤去が義務になっております。つまり日韓両政府の双方が納得したからこそ出来た合意なのです。ですが前回の記事のブコメでこのようなコメントがありました。

usi4444 合意だからOKキリッ! って、法外な高金利サラ金の消費金銭貸借契約やブラック企業雇用契約、マルチまがい商法の売買契約だって全部合意によるものだけど、一方による欺瞞行為が含まれていますよ。

Usi4444氏はそもそも日本の民法国際法を混同していますし、この合意は日韓両政府が文言を作成しました。韓国の中央日報によれば、「最終的に」という文言は日本が、「不可逆的に」という文言は韓国が提案したことが明らかになっています。

japanese.joins.com

ですので韓国側はこの合意を日本側と合意できる範囲で、文言を変更できる権限を持っていたわけです。それを考慮せずに、国内の風向きが変わったから破棄するという考え方は単なる無責任です。

ですがこのようなブコメもありました。

coper 「溜飲が下がらないだけ」:そういうものを「最終的かつ不可逆的な決着」とアピールするのだから、欺瞞と言われても仕方がない。この人、この件では「お上が合意したことに一切文句言うな」と必死。


Coper氏は勘違いしていますが溜飲が下がらないのはこの場合韓国の国民です。そして最終的かつ不可逆的な決着としているのは、ほかならぬ韓国政府です。ですので、韓国政府による韓国国民への欺瞞というのであれば意味は通じます。

 

日本の左翼の不思議なところはこの慰安婦合意は日韓の両政府によって出された合意なのに、この合意を批判する先が日本政府のみということです。

 

そもそも慰安婦問題を含め日韓の賠償は1965年に日韓の間で締結された日韓請求権協定で、「完全かつ最終的に解決」されている問題です。ですが、盧武鉉政権で「慰安婦問題は日韓請求権協定に含まれない」と立場を180度変え、それに追随するように2012年に韓国の司法が「韓国政府が慰安婦問題に取り組まないのは憲法違反」として蒸し返してきました。そして日本と韓国の政府が妥協できるギリギリのラインで合意したのが、今回の慰安婦合意だったわけです。

 

新しく大統領になる文在寅氏は選挙期間中に何度も「慰安婦合意を破棄する」と述べていますが、さすがに国家間の合意を一方的に破棄することの国際的なダメージは文氏も理解できていると予測されます。大切なのは「韓国は後進国だから、慰安婦合意を一方的に破棄するだろう」と一方的に決めつけてはいけないということです。「韓国は後進国」だと決めつけた瞬間に韓国を見くびってしまう恐れがあるからです。日本に必要なのは軍事・安全保障の面で韓国と協力し、慰安婦合意の問題では外交的な優位を保ちつつ、韓国が慰安婦合意を履行するのを促すことではないでしょうか。

 

フランスの新自由主義者と民族主義者の対決の勝者は?

今年はフランス大統領選挙が行われますが、一番注目を集めているのはフランスの極右政党・国民戦線の党首マリーヌ・ルペン氏が大統領選挙の有力候補に挙がっていることです。

それに対抗するのがマクロン候補です。マクロン氏はオランド政権の経済・産業・デジタル大臣をつとめており、新自由的な経済政策を推進してきました。自由貿易を支持するわけですから、親EU派だと認識されています。EU離脱を掲げるルペン候補とは真逆です。

去年がイギリスのEU離脱やトランプ大統領誕生など、皆が「まさか」と思うことが度重なって続いたため、余談は許さない状況になっています。特に英フィナンシャルタイムズのこの記事はこのようなことが書かれています。

www.nikkei.com

アミアンマクロン氏の出身地

 同じアミアンの出身でも裕福な地区で育ったエマニュエル・マクロン元経済産業デジタル相にとって、もとよりすんなり行くはずのない訪問だった。さらに悪いことに、仏大統領選の第1回投票でトップに立ったマクロン氏が密室で労働組合幹部らと話し込んでいる間に、決選投票で対決するマリーヌ・ルペン氏がワールプールの工場を訪れ、ピケを張る労働者から熱狂的に迎え入れられていた。ようやく工場の正門にたどり着いたマクロン氏を待っていたのは、抗議の口笛と燃やされたタイヤのにおいだった。

 この選挙戦の一幕は、フランスの有権者にとっての選択を端的に表している。マクロン氏は人々に変革を受け入れるよう訴え、グローバル競争に対して開かれた経済の中で繁栄に道を開くと約束している。これに対し、ブルーカラーの労働者を守ると約束して支持を得ているルペン氏は、国境管理と国家の介入という方法で旧来の産業を守ろうとしている。

 

ここでもアメリカやイギリスで見られた、都市のホワイトカラーと地方のブルーカラーの対立が書かれています。

もちろんフランスの大統領を決めるのはフランス国民ですが、個人的にはルペン候補が大統領にならないことを祈りたいと思います。

追記:無所属のマクロン氏が勝利しました。これから議会選挙の予定もありますので、目が離せません。